遠回りの話。

先に言っておくと、まっすぐな経歴じゃない。小さく生まれた。本に逃げた。物理100点満点中6点で留年した。今の仕事につながっているのは、むしろ、うまくいかなかった時間のほう。

1,600gで生まれた。

1994年3月30日、東京で生まれた。体重1,600g。育ちは海の近い逗子。小さく生まれて体も小さくて、それだけでいじられた。今なら軽く話せる。ただ当時は普通に嫌だった。強い子どもではなかった。

本に逃げていた。

外がしんどいとき、逃げ込む先が本。ページをめくっている間は、今の自分じゃない誰か。弱いままでも別の世界に入れる。そこで何かが解決したわけじゃない。ただ、何者かになりたい。その気持ちだけは残った。たぶん、かなり早い時期から。

物理100点満点中6点で留年した。

情報工学とAIを学びたくて東京高専へ。近づいたはずなのに、勉強から逃げた。物理の試験は100点満点中6点。留年。思い描いた順調な道から、あっさり外れた。人生って、案外あっさり崩れる。教訓というより、かなり生々しい実感。

少しずつ、立て直した。

留年のあと、少しずつ向き合い直した。勉強、人間関係、自分の逃げ癖。急に全部が変わったわけじゃない。ただ、行動を変えると毎日が少し動く。毎日が動くと、自分の見え方も動く。気合いの話じゃなくて、自分で通ったこと。

ベンチに座っている岩田啓太郎の自然体の写真
遠回りの途中にも、あとで使える時間は残っている。

MVPのあと、違和感が残った。

2017年、設立4年目の広告代理店に入った。社長の近くで働き、半期MVPを二度。仕事は面白かったし、結果も出ていた。それでも、このままでいいんだっけ、が消えない。会社が悪いとかじゃない。自分の人生を自分で選んでいる感覚が、まだ弱かった。そんな頃にLCAと出会う。

今は、人の隣に立っている。

2019年に独立。広告、ラーメン店、イベント、Web3の発信。いろいろ経験した。きれいに一本の道、という感じではない。うまくいったことも、微妙だったこともある。今はLCAでトレーナー。迷っている人を見ると、昔の自分と重なる。だからまず緊張をほどく。そこから一緒に次の一歩を見る。

ここから先は、広がった話。

遠回りの話はここまで。出会ってからの数年で、行動半径のほうが変わった。Web3、美食、釣り。会社員だった頃の私なら、自分からは選ばなかったものばかり。

LCAの場で女性がマイクを持って話している場面
人が話し出す瞬間。場の緊張が少しほどける。
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